2017年12月

2017年12月31日

2017トップイラスト詰め

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こんばんは、今まで描いたトップ絵です。

トップ絵を初めて描いたイラストです、
春の女神リディアと妖精忍者エッジ

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七夕のちびキャラでエジリディ、シールとマスキングテープを合わせました。

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FF 4以外のキャラも描いてみようかと、7のクラウドと8のスコールをちびキャラで。
照れて恥ずかし、名前がお天気さんズ。

エジリディ+クオレにギルハルのメガネっ子倶楽部。
下はラブラブなセシロザ、秋の紅葉した森にリディア。
初描きドラえもんサンタクロース。
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ご覧いただき、ありがとうございました!


trkeko at 00:44|PermalinkComments(0)記念物 

2017年12月16日

我等、恋の三銃士2話・思いでばなし


平和な青き星に暮らす、バロンの竜騎士カイン。
彼に見えたのは…突然現れたゴースト3人。
その3人の正体は…
父リチャード、王妃ローザの父ファレル、
国王セシルの父で試練の山の精霊クルーヤ。

父とファレルは、「生前やり残した事があり、これらの望みを叶えたい」と依頼。
クルーヤからも頼まれ、カインはゴーストに協力する事になったのだが……
特に父の要望には非常に困っていた。
嗚呼、何て日だ!俺、どうすればいい!と。

父リチャードは、固い表情で息子に一方的に熱く、熱く、暑苦しく語る。
『カインよ、私はお前の側にいたい。生前あまり出来なかった、
親子のふれ合いをしたい。お前には親らしい事をしてやれなかった。
一緒に働き出掛けたり、親子のふれあい…スキンシップをしたい。
失礼な、嫌な顔をするな!我々の好きな温泉に、仲良く一緒に入ろう。
女の様に悲鳴を上げるな、よいではないか!沢山…沢山、お前をハグハグ。
だ、抱きしめてやりたいのだ!ギュギュッと。こら、逃げるな!それでな...
言うぞ!添い寝に頬ずりをしたい!親子喧嘩もしたい。よいではないか!』と。

また『独り身のお前が心配だ、私が人間界に来た目的はな。お前に幸せになって欲しい』
生前厳しかった父の口から、幸せになれという言葉が出たとは思ってもなかった。
迷いの旅路から、故郷バロンに帰参。人生の残りは、友と世界を裏切った償いに捧げたい。

カインは、俺は充分このままで幸せだ。と父に話すも却下、『私は認めん』と言われた。

『フッ!我が子が生涯独身・孤独死になるとは、断じて許せん。結婚して子供を作れ、
温かい家庭を持て。人は一人では生きていけん!カインよ、お前の嫁探しをする!
それが私達ゴースト3人の目的だ。ファレルとクルーヤ殿も協力するそうだぞ。
私だけでは心配だと…ブツブツ…そしてだな』一旦話を止め、黙った父は無口に。
それから眉間にしわ寄せ、鼻息を荒くして熱い語りを再開した。

『お前の妻と子供、つまり私の孫が見たい!孫を抱っこしたい!孫の名前をつけたい!
クルーヤ殿とファレルが、孫のセオドアを自慢するわで…裏山浦山、羨ましくてな。
二人が超、超絶うらやましい!私もおじいちゃんになりたい!よいではないか!』

父の口から出た思ってもない言葉に、カインは驚き動揺する。そしてこうも言う。
『嫁には…お前に好きだと言った娘がよい。私はあの、勇気ある娘が気に入った!!
お前も娘に好意を持っている様だしな。面と向かって、娘に好きだと言えぬならば、
私が直々に娘へ…付き合え&嫁になれと言うぞ。我がハイウインド家の血を絶やすな!』
と父は眼光鋭く、獲物を狙う獣のごとく言う。

カインはキリキリ胃痛がする。父からの無言で見つめる、「期待」という名の圧力が重い。
(おい親父、何を言うんだ…あの娘ってポロムの事か!どうしたものか。アイタタタ…)
苦い胃薬を飲みながら、同時に頭痛もする。毎夜には、悪夢を見る様になった。
槍を手にする俊足のリチャードから追い掛けられ、自分は必死に走って逃げる夢を。

もう一人のゴースト、ローザの父ファレルは言う。『君の父様は向こうの世界でもね、
とっても君を心配していたよ…あの人は見た目から想像がつかない、極度の心配症だから。
彼が何かしら関わると、そこは騒動を呼ぶ…リチャードは、嵐を呼ぶ男なのさ!ははは…』
生前ファレルは父の心配症に振り回され尻拭い、いやフォローにツッコミをよくしていた。

また『私の家族に伝えたい事があるんだ、婿のセシルと孫のセオドアにもね。
私は死ぬ間際、妻マルガレーテと娘ローザ。2人に感謝と、「愛している」と言えなかった。
リチャード同様、私も幾つか心残りな事がある。面倒かけるが、よろしく頼むよ』と話す。

ファレルと父リチャード、このゴーストの依頼、自分だけでは何かと行き届かない。
生前の二人と関わり深い、バロン国王夫妻セシルとローザ。親代わりの飛空挺技師シド、
ファレルの妻でローザの母。皆にこの事を話し、驚くだろうが一緒に協力してもらおう。
クルーヤとファレルの孫にあたるセオドアは、恐怖で震え腰を抜かし寝込むだろうが。
この状況をどうするのかが優先だ、自分の恋愛沙汰は抜きにして、とカインは考えた。

この話は…ゴーストに憑かれた男の悲劇話。でなく、彼と可憐な乙女との恋話。
それと…ゴースト(特に父)から付きまとわれ、常に振り回される、喜劇であーる。

まずリチャードとファレルの出会い、月の民クルーヤの若かりし時。
3人それぞれの「運命の相手」との出会い、死後の世界にて気の合った3人が団結、
竜騎士戦隊「オタスケレンジャー」を結成。人間界に降りるまでから。

ここからは、過去と現在の話が交差します。

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[リチャードとファレルの子供時代より]

生前のリチャードは、飛竜に生き物と会話できる特殊な力があった。
彼が幼い頃、物心ついた時は動物や竜の声が、人が会話するかのごとく聞こえた。
そして特殊な能力を持つ本能からか、それらの生き物と常に「おはなし」をしていた。 

両親は息子を避けるどころか、「息子、可愛いい!天才!」と誉めまくり。
他から過保護と言わんばかりに可愛がって、夫婦で深い愛情を注ぎ、温かく接した。
バロン竜騎士団に所属し、「ドンウインド」と呼ばれる厳しい父も、家では息子にメロメロ。
教育熱心な母は、息子に貴族のたしなみとして礼儀作法に、勉強に乗馬(乗チョコボ)に、
竜(生き物)の生態を学ばせた、バロン1のエリート竜騎士を目指して。

本人のやる気と頑張りで、知識と教養を得たリチャードは、塾に学校内で頭角を出し。
常に成績はトップ、容姿は美少年と注目。恵まれた環境のリチャードであったが、
必要事項以外は話をせず、無口。加えて鋭い目付きが仇となってしまい、
教師は、「反抗的な態度をする」リチャードとの接し方に困り、彼を避けた。
子供達からも「あの子は近付きにくい、恐いね」と嫌煙された。
リチャードは仲良しの人間の友達はおらず、家以外ではいつも一人だった。

一人で過ごすと思う。自分に人間の友達はいなくても、生き物の友達は多くいる。
いつも周りのクラスメイト達は、名門貴族の自分に取り入ろうと、作り笑いしては
お世辞ばかり言うだけ。教師達も目付きや態度だけ見て、自分を受け入れてくれない。
面倒な事ばかりで学校に行きたくない、それならこのまま、家に引き籠っていよう。
ずっと「ともだち」はいらない、いきものの友逹だけいればいい、と彼は考えた。

鳥やリス、タヌキにキツネに蜂、といった「ともだち」に話すと。
「ともだち」達は威嚇して、リチャードに攻撃しようと取り囲む。
(リチャード、君は間違っている。このままだと君の為にならない、僕らもそうだけど
一人一匹じゃ生きていけない!人間の仲間や誰かと一緒に過ごして欲しい!
人間の友逹と喧嘩して笑って泣いて、良い事も悪い事も助け合い、君らしくいてくれ!
どんな時もへこまず、強く立ち向かってくれ。君は優しい子だ、いつか良い事があるよ)

リチャードは「ともだち」に言われ、自分の思った事を深く反省した。
ごめん、僕いや私が悪かった。これから自分なりに頑張るよ!と誓った。
リチャードが前向きに過ごす日々の中、両親は見つけた。リチャードの苦手な事、
絶対やらない方がいい事を。賢い可愛いい息子だが…天は二物を与えずか、
それらは親にも手におえず。多くの知人や専門的な知識の者に相談するが、
「こりゃ難しい!」と皆、お手上げだった。

ハイウインドの家系は竜の言葉を理解し、竜と話し心通わせ、竜と信頼関係を築き、
友の様に接する能力を持っているが、リチャードの生まれ持っての力は別格だ。
この先、
世に知られる事となったら…息子は心無い者達から奇怪な目を向けられ、
不遇な扱いを受けるであろう。
リチャードは可愛くて優しい、自慢の息子だ。
どうしたものか夫婦で何度も話し合い、両親は息子にこう話した。

「優しいリチャード、お前のその力は神様から預かった物。これからも大切にしなさい、
いつも感謝を忘れず、常に謙虚でいなさい。力の事は…お前とお父様とお母様、
私達家族だけの秘密だよ。何も知らない者達が、驚き騒いで大変な事になる。
お父様やご先祖達は、竜と仲良くする能力を持っているが、お前が仲良くなるのは…
竜の他に犬や猫、鳥やら動物だけでない。蛇にトカゲやら爬虫類、昆虫。
それらの話が解って、会話できるのだから。それが出来るのは、お前だけ。
これから外で話をするのは、我が邸の敷地だけだよ。いいね」

子供ながら話を理解したリチャードは、自分を心配する両親の言い付けを守り、
「おはなし」するのは自邸の広い敷地だけで、人目を避け隠れてする様にした。
ある男との出会いにより、彼の人生の転機となるまで。

生前のファレルこと、フィリップ・ジョシュア・ファレルは、幼い頃から天使だ。可愛いい、将来有望、大きくなったら男前になること間違いなし!と注目されていた。先祖代々続く貴族で竜騎士の家に生まれ、父はバロン王や民衆の信頼厚い、真面目で優しい竜騎士。母は貴族の家に生まれながら、国柄の違いに、職業・身分差などの隔たりを持たない、朗らかな性格の淡いブロンドの髪を持つ美人。娘ローザの髪色は祖母譲りだ。そんな両親の元で育ったフィリップ坊やは、弱冠3歳にてピアノにヴァイオリンの演奏をこなし、「バロンの神童」と呼ばれた。更に全楽器の演奏をマスターし、若年ながらも作詞兼作曲家デビュー。噂を聞いた多くの歌手に依頼され、たくさんの曲を作っては流行歌としてヒットした。

その稼いだお金は孤児院や保育園、学校法人に医療施設に寄付。神童はいろいろな事に興味を持ち、得意中の絵で絵本を出しては売れ行き大好評。彼は思った、物事が上手く成功して恐い。人生何が起きるかわからない。大人から聞いた話や、低迷して路頭に迷わない様、もしもの備えに蓄えを…とマメに貯金を貯めた。彼は子供なら欲望のまま買いたいのを、我慢して貯金箱にギルを入れる少年貴族だった。ファレルの両親は、息子を厳しくも愛情たっぷりに育て…彼は成績優秀、運動神経抜群な、おごらず優しく思いやりのある、デキスギ君な少年に成長。仲良しの男友達にも多く恵まれ、女子にモテモテで困っちゃう~な、学校のクラスの人気者となった。その彼もまた、ある男との出会いで人生を変える事になる。男との出会いとは…

ファレル8歳の夏休み、成長して美丈夫と称えられる以前の、いたいけな少年期の頃。
飼っている白猫が元気が無く、獣医に診てもらおうと猫を連れ、バロンの城下町を歩いていた。広々とした屋敷の前に差し掛かると、庭の大きな木で異様な光景を見た。
その木のてっぺんには一人の金髪の少年が登り、無数のカラスから囲まれていた。
カラス達は揃って高らかに鳴く。少年をあざ笑うかのようにーー

ファレルは少年が襲われてしまう、誰かがカラスを追い払って助けないと少年が危ない、
この自分がやらねば!と決意。ファレルは手に抱えた白猫が入っている籠を降ろすと、
持ちやすい長さの木の枝を手に持ち、少年とカラスのいる木に高く跳躍した。
竜騎士の家の男子、このくらい子供でもヘッチャラ。
『そこの君ー大丈夫ー?あれ?何あれ…』それは初めて見た物だった。

ファレルが見たのは…少年とカラスが、互いにガアガアーカアカアーと鳴いている光景。
目が合った少年は、ブロンドに切れ長の力強い目力、サファイア色の瞳を持つ美少年。
『シェーッ!君は何やってるの~』呆気に取られたファレルは、そのまま落下していった
ドッパーンーーーー!!幸い落下した所は、屋敷にある室内プールの中。
水中から浮かんだファレルは、木から降り自分を睨む少年と目が合う。
少年は野球ボールを左手に持つと、ファレルの方角に強く投げた。
速度が速くて避けられない!バシュ!ボールはファレルの顔面中央にヒット!

『イ、イタタタ…君、何かな…?痛いよ!!』
『ふん、盗人かとおもえば子供ではないか。そこの子供!何故ここにいる?
お前は生きてイルカー?イルカは哺乳類だぞ!賢いぞ!覚えておけ』そう言って、
また少年は次のボールを投げようと構えた。綺麗な投球フォームで。

『ねえ僕は生きてるよ!投げないで!!というか、それダジャレ言ってるの?!』
『僕いや私は、ゴジャルは言ってない。なんだ貴様、生きてるな。そこから出ろ』

『この子、学校にいたかな?』少年を何処かで見たようなと、記憶を探る。
貴族の子が通う学校、「オーオーゼ学園」には大勢の子供がいて、思い出せない。
ファレルは少年に、カラスに襲われている君を助けようとした、
木の上に跳べば見た事に驚き、落ちたのがプールだった、と話した。
それを聞き頷いた少年は、淡々と自分が木に登り何をしていたか語った。

『僕いや私は、カラスに襲われてない。あれはカラスの縄張り争いの仲裁をしたのだ。
奴等に依頼されてな。僕いや、私が間に入り一件落着。ありがとうと礼を言われてな』
『カラスの依頼って…君は生き物と話せるの?竜と話せる騎士がいるとは聞いたけど』
ファレルが聞くと、こう少年は言う。『そうだ、話せる。竜も動物も昆虫も、全ての生き物は仲良しに、友達になれるんだ。僕いや、私は奴等と心通わせ心を開かせて、奴等の言葉が解るんだ。奴等と会話ができる!』少年は笑わないが、話す声は明るい。

『(父さんに聞いた話だと、騎士の名前ハ…なんとかだっけ?)猫の話は解る?』
元気の無い白猫タマを少年に抱かせた、『フッ、まかせろ。猫も守備範囲、オッケーだ』
すると彼はタマに向かって、猫の鳴き真似を始めた。
ニィ~ニィニィニーニャ~ニャ~ス…

『猫はこう言った、食べ過ぎて腹が痛むだそうだ。獣医に話し薬を処方してもらえ』
少年はタマの頭を優しく撫でると、タマは甘えた声でニャーと鳴いた。
『凄い、凄いよ!君、凄いんだね!ありがとう。ねえ、君の名前を教えてくれる?
僕はフイリップ・ジョシュア・ファレル、8歳だよ』ファレルは謎の少年に名前を聞く。
少年は薄い口をへの字に曲げ『その名は聞いた事がある、竜騎士の家の子供か!
おい、よく聞け。僕いや、私の名は…姓はハイウインド、名はリチャード、10歳だ。
生まれはバロン、我が家も先祖代々竜騎士だ。覚えておけ!』早口で答えた。
『そうなの?竜と話ができる騎士の名前、ハイウインドさんだ!君、その家の子なんだね。
父さんから君の父上の噂は聞いてるよ、竜騎士団に凄い人がいるんだよって』
ハイウインドさんのお坊っちゃんは、ファレルをガルル~と威嚇して睨み付ける。

『おい貴様。僕いや、私の方が2つ上だから貴様のパイセンだ。
忘れず心のメモ帳に記入しろ!僕いや私を、君と呼ぶは年下のくせに生意気だ!
パイセンには、敬語を使えい!』リチャード坊っちゃん、さらに早口で喋る。
『あの、パイセンでなく先輩だよ!君、僕より上なんだね』
ファレルがツッコミをするとリチャード、『そうだ、美味なセンベイだ』と言った。
『パリッとしたセンベイは美味しいよね!あの醤油の味がたまりません…じゃない!
僕もノッてツッコミした…あとさ、いきなり先輩風を吹かすの止めてよ!』
会って間もないファレルとリチャードは、コントのノリで会話をしていた。

『僕いや、私は貴様に洗剤貸せとか、貴様を浮かすとはしていない』
『この子、天然なのか…はぁ~』『天然ガスでもないからな!』

パイセン…先輩のリチャード・ハイウインドと話したファレル。
タマを獣医の所に連れて行こうと立ち上がると、リチャード坊っちゃんの一声。

『ファレルよ待て、濡れた服のままでは夏風邪をひく。服を貸してやる、それを着て行け』
ファレルはリチャードから服を借り思った。リチャードは変わった子で天然ボケで、
子供なのに態度でかく、威張って偉そうだけど。実は優しいんだと、彼を見直した。
ファレルが部屋を出ようとドアノブに手をかけた時、リチャードは何やらブツブツ言う。

『しまった…!僕いや、私が生き物と話せる事をパパとママ、父様と母様から誰にも言うな。
と言われていたのだ…どうしょう。ヒック、ヒック、グジュ…』
『え?え?リチャード、どうしたのさ?』ファレルが振り返れば、
頭を下げたリチャードが自分の拳を強く握り、低い声でぼそっと話を続けた。

『貴様に話して、貴様から誰かに喋って、大勢の者に秘密を知られてしまったら…
変人が来たと石にトマトに、生卵も投げられる!知らない人から追いかけられる!
後を付けられる、ううう…』そう言いながらリチャードは顔を上げ、話を続けた。

『それから…僕いや、私で金儲けしようと企む、悪い連中に誘拐される!大量に不幸の手紙を送られる、呪いの藁人形を打たれる!!うう…もう外に出れない!町にお買いものに行けん!ぐず…お気に入りの場所に行けない!好きなスイーツを食べに行けなくなる!ぐずっ…貴様、あちこちペラペラと言いふらすな!貴様の家族にも誰にも言うな!わかったなー!はあはあ…』
興奮し大声で怒鳴ったリチャードは、整えた前髪が乱れハアハア息切れ。
両目から涙を流し鼻水までも垂らして、ぐしゃぐしゃの顔で泣いていた。
ファレルはリチャードの前に立ち右手を伸ばす、そして少し背の高い背中を優しく擦った。

『僕は君の秘密を誰にも言わない、信じて。タマの事を教えてくれて、ありがとう』
リチャードは鼻をすすり、ファレルの言葉に安心したか、泣くのを止めた。
『本当だな!僕いや私は、会ったばかりのお人好しで、すぐに騙されそうな、貴様を信じる!』
『あのさ、騙されるって…酷いよ。僕は貴様じゃないよ、フイリップ・ジョシュア・ファレルだよ。
ハイウインドさんは、君は、生き物達と話せて話が解るなんてカッコいい。魔法使いみたい!
正義のヒーローみたい、自信持っていいんだよ!』
『フン。その媚びた誉め言葉、恩にきる…』『僕は正直に、気持ちを言ったの!』
ファレル家の嫡男フイリップと、ハイウインド家の嫡男リチャード。
後に竜騎士団の隊長と副隊長となる二人は、こうして出会った。
それから話していると、共に「オーオーゼ学園」に通う生徒だと判明…
リチャード「先輩」に、敬語で話すファレルだった。
『パイセンにタメ口をするなど、子供のくせに早い!』『リチャードも子供です…』

ある日、ファレルの屋敷に珍しい客が来た。『ファレルーーー入るぞ!』
ガタガタ、ガタピシ、ドンガラドンドン!!『ひえー!リチャードじゃないですかー』
誰かと思えば、余所の家のドアを蹴り入る、遠慮が無いリチャード。
『ファレル、貴様の猫から聞いたぞ。なんでも…ふわふわのかき氷が出来る機械を、宿題の工作に作ったそうではないか!そのかき氷、僕いや、私がわざわざ食べに来たのだ!この前の服を返しに来たついでにな』汗だくでも偉そうな少年。
『ハハ…食べたいなら素直に言えばいいのに。面倒くさい子』ファレル溜め息。
『一人占めとは、ファレルのくせに生意気だ』素直に言えないリチャードである。

パタパタ、パタパタ…驚いたファレルの母が、玄関に立つ子供達を見る。手にフライパン握って。
『何事!まあ泥棒でなくて、フイリップのお友達が来たのね?』挨拶をするリチャードを見て、
母は笑顔で息子に聞く。『誰かと思ったら、ハイウインドさんのリッ君。仲良しさんになったの?』
母に困り顔のファレル。『え?まだ知り合ったばかりで、仲良しって程じゃ…』
そう言うのを遮る様に、隣のリチャードは頭の麦わら帽子を取ると、ファレル母に云う。

『ファレル君に会えるのが楽しみで、お家に着いたら嬉しくて、強くドアを叩き過ぎました。
ごめんなさい、お騒がせしました』丁寧な口調で詫び頭を下げた。
ファレルは『リチャード、僕に威張りん坊なのに…そんなのあり?』冷たい視線。
『いいのよ~ゆっくりしていってね』母がその場を去ると、ファレルは自分の口を両手で押さえた。
『リッ君って、リチャードの事ですか?ぷ、ぷぷ』そんなファレルに客は頬を膨らませる。
『おい笑うな失礼な。悪いか、文句あるか?家で父様と母様はそう呼ぶ。よいではないか!
それより、極上かき氷はまだなのか!』

氷を削らせ、甘いシロップを何種類もかけた「レインボーアイス・リチャードスペシャル」
そのかき氷の見た目の彩りと、氷に溶け合うシロップの味を堪能、満足完食のリチャードは…
隣の後輩の顔面距離5センチに接近。
『よく聞け。僕いや私は、この夏休みが終わったら…内緒の秘密を皆に言う』
『どうしたんですか…?顔が近すぎ。暑苦しいし、僕から離れて』
『ファレルよ。僕いや私はこのまま、秘密を隠して良いのか?不思議に思ったのだ』
『そう思うから言うって?僕はこの暑苦しい顔を離してって頼んでます』
『まあ聞け。ずっと隠すのは男らしくない、僕いや私は卑怯だ。そして…貴様に言われた言葉に勇気が出た!秘密をカミングアウトして、怖がらず隠れず、堂々としていたい!解ってくれ!』 
『え?本気ですか?冗談でしょう(やっと離れてくれた…)』この話をファレルは軽く受け流したが…リチャードは違った。おふざけでも冗談でもない本気だ、男の人生を賭けた勝負だ。

夏休みも終わった次の日、二人の通う学園では何やら大騒ぎが起こった。
学友に聞けば、上級生のクラスで「凄い!お前カッコいいな」の声が聞こえたと言う。
『まさかリチャードは、秘密を告白するの本気だった?本当に言ったの?だとしたら…
リチャードはどうなるの?』ファレルは偉そうに威張る、少年の姿が浮かんだ。

学校から帰ったファレルは、リチャードがどうしてるのか気掛かりで心配で、
そわそわ落ち着かず母が話しても上の空。夜になるとファレル家に訪問客が3人、
ハイウインドさん家のリチャードと、その両親だった。皆、穏やかな顔をしている。

ファレルの予想通り、リチャードは秘密を話した。皆から嘘だ!証拠を見せろ!と声多く、
学校で飼育するウサギと、会話するのを見せたら…スッゲ~凄いぜ、超カッコいいと歓喜。
一家が危惧していた事は何も起こらず、秘密にしていた事は皆に温かく受け入れられた。
学校に呼び出された両親は、何事かと思い恐る恐る話を聞くと、我が息子の事だったが…
校長や教師達に褒められるは、息子に賞賛の声が多く、子供たちは大喜びだった。

息子に打ち明けるきっかけを聞くと、ファレルの名が出て、礼を言いに訪ねたという。

『フイリップ君、リチャードの力を素敵と言ってくれて、ありがとう。私達以外の人から、そんな事を言われて感激したわ!』リチャードの母はファレルを抱きしめる。
リチャードの父も抱きしめ、『私も嬉しいよ、ありがとう。フイリップ君さえよければ、この子の友人になってくれないかな?生き物の友達は多いが、人間の友達はいなくてね』リチャードの父はファレルに頭を下げた。照れたリチャードは言った『ファレル、僕いや私の友になってくれ。よろしく頼む…』

もじもじして固い表情で握手を求める相手に、どうしょうか悩むがリチャードは憎めない。
ファレルが『いいよ』と返事すると、リチャードは『おお、心の友よ!』ファレルを抱きしめた。
ファレルはリチャードにとって初めての、人間の友人になった。

数年後、士官学校を卒業したファレルとリチャードは、竜騎士団に入隊。
共に貴族の家柄に加え、誰もが見とれる背の高い美男なので、
バロン中の女性から「彼氏にしたい・結婚したい男」の的となる。

先に入隊したリチャードは、戦場やそれ以外での数々の武勲と功名から、
城の兵士・竜騎士団の皆から「エース」と呼ばれ、生き物と会話する事が出来る偉人、
と有名人に。国民は「バロンいきものがかり」と呼び、リチャードは一目置かれていた。
その噂を聞いた時のバロン国王ヘンリーは、リチャードを召し抱え王の近臣に。
後から入隊のファレルと竜騎士も兼ね、二人は命つきる時まで王に仕えたのだった。

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死後の世界にも天高く空と光が輝き、陽が昇り沈み暗い様子は無い。
人間の世界と同様に変わらぬ建物にある、活気ある店の前で3人の男達が話していた。

『二人とも、今宵は冬の夜空に三日月が綺麗だ。一緒に月見酒でもどうかね?』
『良いですな~お誘いありがとうございます、是非とも!リチャードも行きますよ』
『すまんが私は行かぬ、月よりも我が可愛い息子を見ていたいのだ…ぶつぶつ』
話すのはクルーヤとファレル、人間界を見るリチャード。
『またですか?よく飽きませんね…毎日の息子観察。いや、監視と言うのが良いか』
『そうとも言うな。そなたの好きなハンバーグを作ったが、食べに来ないかね?』
『黙れファレル、この変人!クルーヤ殿が作ったハンバーグだと!食べに行きます!』

この3人のゴーストは週一回、死後の世界で「お父さんの会」を店主クルーヤ夫妻が経営する店、
居酒屋「月のうさぎ」で集まり、美味しい酒に料理を楽しみ、思い出話を肴に交流していた。
人間界と死後の世界の玄関口、「ヘブンズドアー」の番人クルーヤの温かい人柄に惚れたリチャードとファレルは、リチャードの妻のエリナとクルーヤの妻のセシリア、知り合った死者に自分たちの先祖を交え、
「月のうさぎ」でイベントにパーティーも行っている。兄とも父とも慕う面倒見のいいクルーヤが、よく知るセシルの実父と判明しても、3人の男達は友情を深め、親友…心の友になった。

『リチャード、そなたには苦手な事はあるのかい?』『ぷぷぷ…思いだしました』
『ファレルめ、失礼な。私が苦手な事は、異性の、女の気持ちなぞ難しくて解らぬ。
独身者の頃、女に「私と一緒に踊りましょう!」と誘われたが…実は私は、踊りがとても下手だ。
城の舞踏会では不思議な踊りをしてしまい、その場を凍らせた。結婚して妻と踊っても周りは笑ってな、それなのにエリナは…』リチャードは顔を赤く染め咳払いすると、グラスの蒸留酒を一気飲みした。
『エリナはな、そんなリチャード様も素敵です、ますます旦那様が愛しいと言ったのだ』
『ひゅーひゅー、お優しい奥方で貴殿は救われましたな~』『ウフフ、エリナさん可愛いわね!』
ファレルとセシリアは微笑み、クルーヤも目を細め、照れ屋の男に『愛されてる~』と笑って言った。

『そんで、そんで、フィリップに聞いたが。もっとも苦手な事があるのだろう?』
『ファレル貴様~!余計な事を勝手に、クルーヤ殿に話すなーあわわわ』
『ふふん、いいじゃないですか。この際、正直に言ってスッキリしましょうよ!』
『私は物心ついた頃から音痴、強力強烈な音痴だ。このおかげでモンスターに襲われても、
戦場では相手を傷つけず歌を歌い上げ、戦意を失わせ自分と民の身を守れた』

『両親は治れるものならと、多くの医者や学者に診察させたが…治らかった。音痴を知った妻は気にしてない、それも私だけの個性だ。妻として誇らしいと言ってくれた、今思い出してもありがたい言葉だ。妻と息子の弾くピアノに合わせて、歌を歌いたかった。なのに…これで歌は駄目だった。聞かれよ!ぼげーほげーボゲーホゲー♪ブッ飛ばせ、かっ飛ばせ、わたし、リチャード~~!!』

ガタ、ガタタ、ガタタ、グラグラ、グラグリ…店内は声の震動で大きく揺れる。

『ムッ、リフレク、シェル、プロテス、ブリンク!皆こっちにおいで』
危険を察したクルーヤは防御の為に白魔法を唱え、妻とファレル、他の客を誘導し守る。
『う~む、こりゃ強烈だねえ!強靭な戦士や凶暴なモンスターが萎えるの、よく解るよ…』
『クルーヤにおわかり頂けて良かった!リチャードもういいです、止められよ~!』
リチャードの歌が止まると、揺れが修まった。店内は客達から安堵の声が聞こえる。

『そなたの望み、おじさんもよく解るよ。同じ子を持つ親として、私も協力したい。私に歌と踊りの音痴を治すのを、手伝わせてくれぬか?』『え?クルーヤ本気ですか』『フィリップ、私は本気だ』
心配するファレルに、大丈夫とウインクするクルーヤ。リチャードはクルーヤに土下座し言う。
『おお…嬉しいです!心の友よ、クルーヤ殿よろしくお願いいたしまするる~!!』
温和な宇宙人父と、生き物に愛された父は固い握手と抱擁を交わす。
『今度の満月の夜においで、この二つを治療するよ。私にかかれば大丈夫だあ~』
『リチャードさん、「ゴールドフィンガーのクウさん」にまかせて!心配ないわよ』
ゴールドフィンガーのクウさんとは、クルーヤの使用してた別名なのだ。
クルーヤ夫妻に励まされ、ドキドキワクワクのリチャード。『お、お…お頼み申す』
『クルーヤは、あの酷いのをどうするのだ?特に殺人兵器、猛毒と言われた歌を…』ファレル疑問

満月の夜、居酒屋「月のうさぎ」に集まった、クルーヤとリチャードとファレル。
クルーヤは月に向かって両手を上げ、目を閉じて深呼吸すると、こう叫んだ。
『燃え上がれ私の小宇宙よ、私に流れる月の民の血よ、彼がダンスが踊れるようになれ!
彼の酷い音痴を治し、美声を授けたまえ!リチャード行くぞ!ドーーン!!!』
『わわあーーああああああああああああーーー』ヒュュュ~~~、ズドドドドドドド……
クルーヤの両手指から放たれた、眩しい大きな光の波動にて、リチャードは高く宙に飛び、顔面から墜ちる様に倒れた。暫くして起き上がったリチャードは、黄金色の光に包まれていた。
『なんという豪快な治療法だ、やはりクルーヤという人…カッコいい!!』ファレル涙。

『治療完了。一晩ゆっくりして、明日はびっくりおったまげ~!だよ』
リチャードはクルーヤに言われた様に、妻と先祖達の待つ集落に帰り休息をとった。
『どれ、私の歌声はどうなったか。おお美しい、踊りも軽やか、これは楽しいのだ』
♪ふんふふ~ん♪ふんふふふふ~ふっふふ♪鼻歌しながらスキップするリチャード。
彼は1人秘かに秘密特訓を重ね、だんだんと自信がついたころに妻エリナとファレル、
ハイウインドとファレルの先祖達の前で、歌とダンスを披露した。

『これから私は、国の流行歌「オラ、バロンが好きだ」を唄います。聞いて下さい、ミュージックスタジアム!』リチャードはランニングするように手足を動かし、氷の地を滑るように体全体を動かし。
右に四回転してジャンプ、左に四回転してジャンプ、体が柔らかいので「イナバウワー」を決め、後ろにバック転をし、軽やかにダンスしジャンプ。そこには美声で歌う華麗なダンスの、元音痴の男がいた。

♪♪ハァ~~山があり、海川がある。
城が有って~~王様いる。王様は民思い、
国中、毎日グールグールー♪
♪オラ、バロンが好きだ。
オラ、バロンが好きだ。
やっぱりオラの故郷~♪
可愛いあの子がー待っているから、
土産買って帰ろう~♪
♪♪オラ、バロンが好きだ。
オラ、バロンが好きだ。飛竜も大好きだ~♪
♪オラの好物ハンバーグー息子も大好きだ~♪
♪ハイナと!♪え…なにい~貴様か、邪魔するな!

『ファレル何をするーーー』
『ちょっと失礼。ここは私が歌いますー後から歌詞を加えましたーハイよハイよ~』
そこにファレルがジャンプしながら乱入して、歌の最後を歌った。

♪♪オラ、バロンが好きだ。
オラ、バロンが好きだ~
妻と娘が大好きだ~
娘の好きなパンケーキー、
オラも大好きだ~!ハイナ、ハィナ♪

歌の終了後、そこには拍手の嵐が響き渡る。『ファレル、良いところに乱入するな!私がメインだーこの主役だ!』元・踊りが下手で、元音痴のリチャードは目立ちたかった、ちやほやされたかった。乱入した男は悪びれるどころか、リチャードにクスリと笑う。
『これは私が6歳の頃に作った曲です。』
子供の頃に「バロンの神童」と呼ばれたファレルである。
美声となったリチャード、ファレルとクルーヤと3人でダンスコーラスユニット「オ・トッオーチャンズ」を結成。死後の世界でスーパースターとなり、悲しむ者に笑顔と希望をもたらした。

リチャードの踊りが上手くなり、強烈音痴を治してくれた方にお礼をしたい。その方に会ってみたい!
さっそくハイウインドとファレルの一族で、クルーヤの仕事場「ヘブンズドアー」前の、カフェレストラン「ムーンスター(夕方から居酒屋・月のうさぎ)」にお礼参りに出向いた。
クルーヤ夫妻は大人数の来客に驚いたが、微笑みを浮かべ皆に丁重な、おもてなしをした。

ハイウインド家の男には、竜と話をする心を開かせる能力だけでなく、もうひとつの能力があった。
その能力が開花するのは、男が「運命の相手」に出会い、人生最大本気の恋を知ってから。

『ハハハ、聞いて下さいよ。あの時、恋したリチャードは…こんな行動を』
『黙れ変人!この私より、女たらしと呼ばれた貴様の事を話さぬか!』
『おや、君らの恋の話かい?これは楽しみだ。なあ?セシリア』
『ええ!お二人の恋話、聴かせて下さいな』妻のセシリアが二人の前に、
小皿に盛られた野菜の漬物を出す。セシリアの漬物は、この店の隠れ名物だ。
『良いですよ。でも先に、あなた方ご夫婦の馴れ初めを』
『うむ、それはお聞きしたい!クルーヤ殿が月にいたときから話されよ』
『おや良いのかい?じゃあ遠慮なく。昔、昔の事だった。月にいた頃の私はね…兄のフースーヤと』

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本当にピチピチ若い頃の、月の民クルーヤとフースーヤの日常。
民の中で魔力と戦力、実力のある兄弟がいた。弟のクルーヤは恵まれた体躯に高い背丈、魔法と剣術を使い。兄のフースーヤは弟ほどでないが、他の民より背丈はあり魔法と弓と槍を使う。この兄弟は白・黒魔法を使い「月の賢者・勇者ブラザース」と呼ばれた。彼らは月の地下深層に封印される、邪悪な心を持ったゼムスの監視をしている。またモンスターハンターとしても凄腕で、月の何処かでバトルしている。

『クルーヤ、メテオだ!』『兄上、いいですとも』『『メテオ!!』』
ズババ、ズババ、ズババババーーーン!!兄弟のダブルメテオで、ダメージ限界突破。
タタタタタターン!ヘビーモス3匹を倒した!1123の経験値、1224ギルを手に入れた。
『さすが兄上』『やったな、今晩はご馳走だ。皆が好物ヘビーモスの肉!』
『ステーキか煮込むか、骨付き肉のままガブリ。どれも迷う!後で兄上に大切なお話があるのです』
フースーヤはクルーヤが話とは珍しいと首を傾げた、弟はきっと「他の民より、自分の肉は大きめにして」とこっそり言うのだろう、食いしん坊だな。そう思い月の舘を目指した。舘での夕食後、兄弟は話する。

『で、話とは?』『兄上、私は月を出たい。憧れの青き星に行きたいです』
これでどうなる、どうなるの?それじゃ、次いってみよう~!
パート2に続く。









  



 


trkeko at 23:06|PermalinkComments(0)捧げ物